近所に住むS子さんからまた夜の8時過ぎに電話が入りました。
S子さんは、86歳の一人暮らしのおばあちゃんです。
母の友人で普段何かとお世話になっている方です。
S子さんのエピソードはこちら→S子さんのSOS
ターバンおばさん夜を駆ける
電話にでるといきなりS子さんはいいました。
「助けてくろよ。スマホがわがんなぐなっちったの。はあ電話かがってきても、でらんねーの。」
通訳:助けて下さい。スマホがわからなくなっちゃったの。電話がかかってきても出られないの。
うーん。わかった。今行くからまってて。
S子さんは最近ガラケーからスマホに変えたばかり。
らくらくスマホではありませんよ。
普通のスマホです。アンドロイドです!
私は風呂上がりで、頭もビシャビシャでしたが
ターバン風にタオルを巻いて夜道を走りました。
誰にも会うはずがありませんが、万にひとつ近所の誰かに見られたら大変です。
なので、58歳全力疾走です。
走れば1〜2分の距離です。
中学生の時の身体能力検査の「50メートル走11.9秒」の
自分の不甲斐ない記録をふと思い出しました。
我ながら、その遅さに驚愕したことをまざまざと思い出しました。
S子さん宅の門まで走ったら、(せいぜい2~300メートルですが)
まるで、42.195キロ完走したかのような疲れっぷり。
普段なにも運動せず、会社では座りっぱなしですから
たまに運動するとすぐに息切れしてしまいます。
情けないですね。
S子さんなら大丈夫に違いない
玄関先でS子さんのスマホを見てみると、特に変わったことはなく、すぐにホーム画面に戻りました。
ガラケーしか使ったことがないS子さんには、やはりスマホは難しいようでした。
スマホ画面は不用意に触ると、思わぬ機能を作動させてしまうことを知っているS子さんは
まるで何か汚いものでも扱うように、スマホを指先でつまむように持つのでした。(笑)
元に戻って安心したS子さんでしたが、ため息をついて言うのでした。
「電話出られなくなっちゃーし、やんなっちったい。。悪かったね。」
意気消沈していましたが、なんとか励まして私はまた夜道を走って帰りました。
S子さんはきっとすぐに慣れると思います。
私も86歳になっても、スマホを使えるようなお婆さんになろうと思います。
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